告発のとき

告発のとき(原題:"In the Valley of Elah").イラク派兵から一時帰国した息子が行方不明になり,父親がその行方を追ううちに...という話.ポール・ハギス製作・監督だが,実話がベースになっていることもあり,名作「クラッシュ」ほどのインパクトは無い.が,「これって実話なんだよなー」と思うと,けっこうゾッとするものがある.ネタバレになるから書かないが,作中で描かれているイラクの話は実際そういうものらしい.

直接的にイラク派兵を批判しているわけではないが,「クラッシュ」で人種差別問題を描いたのと同様,「米国はどうなっちまってるんだ?!」と声を上げる内容.原題の "In the Valley of Elah" とは,旧約聖書ダビデゴリアテを倒した逸話からなのだが,タイトルに込められたメッセージ的に「大いなる陰謀(の原題の"Lions for Lambs")」と被ってるような気が…