典型的な場当たり的政策

ポスドクを採用した企業へ1人につき500万円を支給するそうな.で,「支援期間は1年間だが、『使い捨て』にならないよう、終了後のキャリア構想も審査する」とか書いてあるが,

1)そもそも(キャリアと無関係に)企業が雇用に後ろ向きな今のタイミングって…っつーか,こういうことやるなら5年くらい前じゃないの?もはや現状は回復不能なレベルになりつつあると思うのだが
2)通常は「企業=パーマネント職」なわけで,1年分の人件費にすら全然足りない「500万円」とかいう金額は,長期的に見れば誤差レベル.こんなものでどうにかなるわけがないし,こんな「500万付くから雇用する」なんていう就職がうまくいくとは思えない
3)本来は「頼むから雇用してください」というお願いのために500万の持参金を持たせる話のはずなのに,「キャリア構想を審査する」と上から目線になる不整合(「500万だけ遣い逃げされたら自分の責任問題になる」という保身のためだろう)

と,いろいろツッコミどころが…

大体,政策に乗せられて無責任に博士課程を勧める先生と,そこに乗せられて深く考えずに進学する連中が大量にいる現状が問題なわけで,まずは博士の数を減らす方向で考えるべきだと思うのだが.ついでに大学も半分くらいに減らしたほうがいいよね.