Crossing Over

正義のゆくえ

日本でも移民とか外国人の受け入れの問題が話題になるようになって久しいが,米国におけるグリーンカードに関する人々の希望と,その暗部について描かれている.ナニゲに良作だった.

一般的に,日本人がイメージする「移民」というと,おそらくアジア,インド,ヒスパニックなどの人種だろう.実際,本作でもメキシコから国境を越えて劣悪な環境で働いている不法移民の女性や,グリーンカード取得前の韓国系の若者などが描かれている.が,本作では,そういうイメージからはかけ離れた若く美しい白人女性がグリーンカードを持っていないがためにドツボにハマる様も描かれているあたりがリアルな印象を残す.

しかし冷静に考えると,文字通り命を賭けて米国に渡ろうとする人間は,日本にはそれほどいないだろう.まぁ言語の壁などもあるが,まだ日本は幸せな国ということなのだろうか?それとも10年後とかには,日本人も同じように(命を危険にさらしてまでも)一か八かで米国に不法滞在するようになるのだろうか?