The Girl with the Dragon Tattoo

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

原作の小説は世界中で大ヒットしたそうだが、オレは小説は読んで無いので映画だけで言うと、「新しいヒロイン像」とか言われてる主人公、要は「ピアスやタトゥーしまくりのゴス系ハッカー」という感じで「女性」という部分の他はそれほど目新しいとも思えない。ミステリー部分も、小説でどうだったのかはわからないが、映画だとどうも「たまたま写真に写っていた」的な幸運の連発で謎が解明されていく感じで、どうにもビミョーな感じ。ただ、登場人物がやたら多かったので、小説だともっと話が広がって複雑な展開だったのかもしれない。

ただし謎そのものは(最後の展開だけは最初から予想できたものの)けっこう面白かった。また、性描写や暴力描写に関してハリウッド映画とは明らかに異質な何かがあり、それによって映画に緊張感が保たれていた感はある。逆に言えば、そのせいで妙にB級っぽさも漂っているのだが。

原作の3部作(5部作の4部目を執筆中に筆者が急死してしまった)全てを既に撮影完了しているそうで、2部目も「近日公開」という感じの宣伝が最後にあった。あまり日本で受けるような映画じゃないと思うが、ちゃんと3部全部が映画館で上映されるのだろうか?

と、ここで急に思い出した話題。「GOAL!」というサッカー映画は最初から3部作として企画されていたはずなのに、3作目は急に別のキャラが主人公になったそうで、それまでの2部と基本的に無関係な作品になったらしい。その結果、「ファンから不満続出→欧米ではDVDスルー→前2部のファンは署名運動で正当な続編を作る要求をしている」という酷い状況になっている。日本ではDVDすら出てない。制作側は何を考えて作ったんだろうか?