今日の映画:宇宙戦争

友人と飲んだ後、レイトショーで見てきた。意外と良かった。っていうか、意外と怖かった。異星人も怖いし、パニックになった地球人も怖い。そしてトムはダメ親父だ。家族を愛してるのに、理解もされないし愛情表現もできないダメ親父だ。という以外に説明のしようがない映画だ。
ということで、ストーリー的には「ある日、急に異星人が攻めてきました。ダメ親父が子連れで必死に逃げます」だけの非常に地味な話なわけだが、まぁそこはスピルバーグ大先生、見せ場というかドキドキする場面が満載だ。異星人めちゃめちゃ強ぇ。ID4のエイリアンより強いんじゃなかろうか。しかも、ヤツらはかなり残酷だ。途中にThe Matrixの人間電池を連想させられるシーンがあり、「あれ?じゃ、なんで最初に怪光線で殺しまくっちゃったわけ?それって目的から逸脱してない?」とかいう疑問が浮かぶのはご愛嬌だろう。(注:別に人間が飼われたりするわけではない。ひたすら殺されまくる)
ストーリー(結末)が有名という意味ではSW Episode3と同じ条件の映画なわけだが、純粋に一本の映画として見た場合、宇宙戦争の方が圧倒的に上だ。ということで、久々にお勧めできる映画だ。べつに薦める相手もいないし、こういうジャンルの映画を他人に薦めるのはどうかとは思うが。もし見に行く場合は、基本的にSFホラー系とかサスペンス系だと思っていただきたい。映画会社の宣伝文句に書かれてる「愛と勇気がどうたらこうたら」みたいなのは大嘘なのでだまされないように。強いて言えば「愛があろうが勇気があろうが、強いヤツにはかなわない」という感じの内容だ。とにかくエイリアンが強い。

どこかで読んだ話で、脚本家だか誰だかが、スピルバーグにアドバイスをしたということで、

  • 陳腐に思われるので、有名な建造物などを破壊する映像は作らないこと
  • 大都市ではなく、そこいらにある普通の田舎町だけを舞台にすること
  • 主人公は科学者とか兵士とか大統領とかじゃなく、普通の市民にすること
  • 主人公が何かのきっかけで偶然にヒロイックな活躍をしたりしないこと

というような条件を挙げたらしい。最後の条件だけはビミョーにやぶられていた気もするが、まぁヒーローにはなってないからオッケーってことなんだろう。それにしても、上記のアドバイスは非常に的確だ。いや、ホントによくできてる。
あと、ダコタ・ファニングは今回も凄い。「天才子役」と呼ばれる子供の役者は昔からいるけど、あれは本当に天才だ。
映画そのものと関係ないが、上映前にキングコングのTrailerを見た。あれもかなり怖そうだった。キングコングのストーリーなんて全然知らない(「でかいゴリラがエンパイアステートに登る」くらいの認識)が、あんな恐ろしげな話だったのか....