今日の映画:Aeon FLUX

今日は年休消化で休んだので久しぶりに平日に映画を見た.全米ではモロにコケた映画イーオン・フラックスAeon FLUX).先に結論を書くと,肝心の感想は売れなくて当然かな?ただし,俺は元アニメ(注:原作は'90年代に米国MTVで放送していた超有名なアニメ)を知らないから,以下は単純に1本の映画として見たときの感想だが.

まず,このストーリーの全要素を1本の映画の長さに詰め込むのに無理がある.映画の時間内に無理矢理収めたため,かなりの消化不良を起こしたという感じだろうか.そして主演のシャーリーズ・セロンは狙い通りにセクシーでカッコ良い(=エロカッコ良い?)が,この映画の雰囲気には合っていない気がする.まぁ,他に誰が適任なのかはわからんが.

おそらく"Underworld"みたいな雰囲気を目指したのだと思うが,「スタイリッシュな映像に作ろう」という意図がミエミエで,アクションとそれ以外との映像の落差が激しすぎるし,アクションの内容も悪い意味でマンガっぽい映像になってしまい,全てが見事に裏目ったという感じ.さらに,カットが映画というよりMTVで流れるPVっぽい感じ(もちろん,'80年代から「ハリウッド映画はMTVの影響を受けすぎだ」と言われ続けてきているわけだが,そういうレベルの話ではない)で,あまりにカットが短すぎて何が起きてるのかほとんどわからないシーンが大量にある.いや,あれはPVにしても短すぎるカットの連発だったな.

最後に根本的な問題点として,シナリオが全然ダメ.その中でも最悪なのが,「ストーリーの展開を,全てキャラクタの長〜いセリフで説明させてしまっている」という点.このあたり,"The Matrix Reloaded"のトホホ感に非常に似ている.つまり「マンガっぽいアクション」「長いセリフで説明」「マンガっぽいアクション」「長いセリフで説明」,その合間に適当に「思わせぶりな謎の映像」みたいな感じなので,話が次々と急展開していくわりに観客は間延びした印象しか受けないのだ.しかも,その「謎の映像」はストーリーの謎を解く鍵としてはイマイチなので,謎がわかっても「はぁ?だったら,もうちょっとマシなヒントが出せたんじゃないの?」みたいな気分になるし.

シャーリーズ・セロン,もっと出演作は選べよ!