パチンコって…

俺がパチンコというかギャンブルをやらなくなってすでに10年以上たつ.asahi.combe Reposrtによると,90年代前半にピークだったパチンコ人口は,今や半分になったらしい.ま,そりゃそうだろう.この統計結果には「郊外型の大型店舗が増えて,しかも少数の客がギャンブル性の高い機種で大きな金額を失っている」という傾向が顕著に現れている.


パチンコ人気のピーク時,そこに目をつけた警察官僚は(脱税を防止するという名目で)パッキーカードなるパチンコ用プリペイドカードを管轄する天下り団体を作った.プリペイドといっても何のボーナスも付かないので,客がそれを買っても何のメリットも無い.店にとっても,設備投資に膨大な予算がかかるだけで何のメリットも無い.その結果,最初の1年間で全く普及せず,業界からは完全無視されていた.

危機感を持った警察官僚は,パッキーカードを強制的に導入させる手段として,CR機という新しいタイプのパチンコ台のカテゴリを作った.このCR機は,従来機よりもギャンブル性が高く,しかも大当たりの確率を店が調整できるというものだったので,店にとって非常に需要の高いものだった.(注:それまの機種では,大当たり確率の調整は違法改造をしないと不可能だった)このCR機は,パッキーカードと抱き合わせになっていたのだ.「ギャンブル性が高すぎる」とCR機を嫌がる店もあったので,次第に「CR機以外の機種は認可が下りない」という事態になっていた.ちなみに認可の結果は合否の通知だけで,不合格の場合も理由は知らされない.だから警察は特定の機種を理由も無く不許可にすることができる.

さらに,法的にグレーゾーンな「パチンコ景品→現金」の交換が暴力団の資金源になっているという理由で,そこを管轄する団体(つまり天下り先)まで業界に作らせた.このように,警察はパチンコ業界にベッタリ寄生して,その代わりに規制緩和を続けてきたのだ.


…このあたりで俺はギャンブル全般をやらなくなった.今になって「警察庁は04年7月にパチンコ・パチスロ機の規則を変え、射幸性を抑える方針を打ち出した」なんて話になってるらしいが,そもそも先導して射幸心を煽ってきたのは警察だったのだ.反省すべきは警察だと思うのだが?

ま,別にパチンコ業界がどうなろうと知ったこっちゃないが…官僚主導で業界に寄生するような制度を作って,最悪な結果を招いてるケースってメチャメチャ多い気がするんだけど.官僚ってホントは賢くないのか?