300

スパルタの戦士300人vsペルシア帝国の侵略軍100万人とかいう戦争を描いた"300".原作のFrank Millerのグラフィックノベルは,ペルシア戦争(?)のテルモピュライの戦い(??)とかいう史実からアイデアを得たものらしい.

オレは「ある程度は史実に基づいているんだろう」と予想していたのだが,実際に映画を見てみたら,(オレは過去に歴史を全く勉強してないので,Wikipediaの記述との比較での判断だが)どうも話が全然違うような……史実に基づいてるのは「ペルシア軍が大勢で攻めてきたんだけど,300人のスパルタ戦士が全滅するまで戦い続けて,意外と長いこと食い止めました」っていう大枠だけ.戦いに至る経緯からエンディングまで,スパルタ以外のギリシア軍はほぼ無視してるし.ってか,描いている内容は北斗の拳とかドラゴンボールの世界.別に必殺奥義とかホゲホゲ拳とかは出てこないけどね.

けっこう残虐な内容の戦闘シーンを,スローモーションやVFXを多用してスタイリッシュに見せていて,グラフィックノベルの映像化というか再現映像としては珠玉の出来栄え.マッチョ軍団が一糸乱れぬ動きで隊列を組んで戦う映像は,非常に美しい.が,要はそういう映像を楽しむだけの映画.「マトリックスを超えた映像革命」とか言ってるヤツがいるらしいが,それは明らかに誉め過ぎだろ.ま,けっこう面白かったけどね.