落下の王国

落下の王国(原題:"The Fall").

非常に美しいグロ映画 "The Cell" でデビューした監督が,あれっきり噂を聞かないと思ったら,実はあの後の年月を費やして作っていたというインディーズ作品.相変わらず映像は異常なまでに美しい.あの映像は一見の価値ありというか,大画面で見て映える映像だ.

しかし,全編を通して常に何か暗い陰を感じさせ,どうも "Pan's Labyrinth" に近い印象を受けた.後から冷静に考えると,ストーリー的にはそれほど極端にダークな内容でもないのだが,とにかくやたらと不気味さが残る.あの「完璧な美しさで不気味さを感じさせる」というのは何なんだろうか?

ってか,せっかくあんな綺麗な映像撮れるんだから,もうちょっと普通に明るい映画を作ろうとか思わんのかなぁ.