チェ 39歳 別れの手紙

つい数週間前に公開になった「チェ 28歳の革命」の続編「チェ 39歳 別れの手紙」.

前作は革命のサクセスストーリーというか,非常に劇的な話だったわけだが,本作では全く逆の内容.ボリビアで革命運動に参加するものの,多くの民衆の協力も得られず,集まる兵の士気も低く,泥沼にはまっていき,最後はチェが銃殺されるところまでを陰鬱に描いている.まぁ普通に考えたら,革命運動なんてこんな感じだろう.今の時代のテロリストだって,本当に思想を持ってやってる連中は実行犯じゃないわけで,世界中が豊かだったらテロなんか激減するはずだよね.

監督のソダーバーグは革命運動については反対の立場らしいので,おそらく本作こそが意図したところだろう.いくら思想が正しくても,方法を誤れば失敗するのは当然だ.ただ,独裁政権を倒す良い方法が存在しないのが困ったところだが…北朝鮮とかジンバブエとか,ホントにドツボな感じだよなぁ. いくら政治家がアホばっかでも,やっぱり(今の)日本に生まれてよかった,とちょっとだけ思う.