Terminator Salvation

"Terminator Salvation"の先行上映.

言いたいことが山ほどあるぞ.以下,公開前から知らされているネタ以外はネタバレしないように書いたつもり.

  • 予想はしていたが,Warner Entertainment JapanTVシリーズ"Sarah Connor Chronicles"のDVDの売り文句にしていた 「T1 -> T2 -> TVシリーズ -> T4 」という時間軸の説明は大嘘だった.本作ではデレク・リースという人物は全く出てこないし,設定上も全くつながらない.本作はT2からのダイレクトな続編.
  • っていうか,わざわざT3を飛ばす理由がわからん.別にそのままの時間軸でも問題なくつなげられるような内容では?単純に,制作側の人間関係のゴタゴタの影響のようにしか見えない.
  • カリフォルニア州知事の登場シーンは,なかなか良いCGだった.でも出番は数カットのみ.カメオ出演というのが理由かもしれないが,過去映像からの切り貼り加工の合成が大変なのが理由じゃないかと邪推してしまった.
  • 全般的にT1,T2のファン(+James Cameron監督)に露骨に媚びすぎ.「オマージュ」っていうのはコアなファンがニヤリとするくらいのネタをスパイスとして使うべきものだろう.誰でもわかるレベルのわかり易いシーンが連発されるが,制作側の内輪受け的な印象で,正直ちょっとウザい.
  • 同様に,配給がSONYだからといって,あのVAIO Type-UっぽいPCの露骨なクローズアップシーン(もちろんSONYのロゴはバッチリ写っている)の連発はどうかと思う.
  • 過去の作品との矛盾とかいうレベルじゃなく,本作の話の中だけでも穴とか矛盾がありすぎ.明らかにシナリオに無理がある.
  • いくらなんでも抵抗軍司令部の連中の頭が悪すぎじゃなかろうか.
  • 設定上はT1のTerminator (T-800) よりももっと前の型のはずなのに,エンドスケルトンのデザインは明らかに本作の方が進んだ設計になっているのはいかがなものか.
  • そうやって冷静に考え始めると,本作の時代背景とか設定では,そもそも骸骨っぽい顔のヒューマノイドなんか設計する理由が無いぞ.「足なんて飾りです.人工知能スカイネットにはそれがわからんのですよ」
  • 本作ではマーカス・ライトという新キャラが鍵となるわけだが,話の展開はかなり早い段階で読めてしまう.
  • そのマーカス・ライトの過去について,思わせぶりな台詞だけ言わせておいて,何があったのか謎のままってのはどうなのよ?まぁ「小説も買ってね」っていう商売なのかもしれないが.
  • そもそも「新しい3部作を作る」とかいう構想に無理があったのではないかと思う.
  • 結果的に,完全に「Mac G監督」印の映画になってしまった印象.無闇に爆発しまくりで派手なだけのSFアクション映画という感じ.

…と不満だらけではあるが,やっぱりTerminatorのエンドスケルトンがカッコ良いから全部許す.2011年公開予定の次作を待とう.